最近、父が学校選びで気にしていることは、
・優れた進学実績であること
・なるべく詰め込み教育っぽくないこと
・学校独自の教育があること
の三点を軸に見ています。
(あくまでも個人の意見です。見る視点が変われば、良い学校の基準も変わりますので。)
一時期、女子校よりも共学の方が良いかなとも思っていましたが、『新・女子校という選択 (日本経済新聞出版) / おおたとしまさ』を読んで、女子校には女子校の良さがあることを理解したので、女子校リサーチをちょこちょこしております。
本日は、ここら辺の学校を目指せればなぁという学校の紹介になります。
「鷗友学園女子中学校」
です。
学校探しの思考回路(鷗友を調べたきっかけ)
長女に行ってほしい中学を探しているのですが、いろいろな方向から見ています。
本日の思考の流れは、御三家を除いて、理系に強い女子校はあるのか?と考えました。
となると、東大への進学実績ではなく、東工大の進学実績を見てみようと思いました。
まぁ、東工大に絞る時点で大分偏差値が上がってしまうことは覚悟していましたが、とりあえず調べてみることにしました。
・東工大に強い女子校(2023年の結果)
1 豊島岡女子(11名)→偏差値70
2 女子学院(8名)→偏差値70
2 鷗友学園女子(8名)→偏差値62
(その他、五名以上の女子校なし)
トップ層の厚みは違うのでしょうが、入口偏差値と比較して鴎友強くね?というのここまでの父の感想です。
とは言え、入口偏差値に比して進学実績が良いところは詰め込み教育の傾向が見られるので、そうでないことを願いながら校風・教育理念を調べました。
(蛇足ですが、私立共学で東工大進学上位校を見ると、市川、東邦大付属東邦、渋幕といういずれも千葉の学校だったのには何か意味があるのでしょうか。さらに、県立船橋や県立千葉、東葛飾と千葉の公立いずれも10名以上の合格者を出していました。千葉県→大岡山ってそんなにアクセス良くない気がしますが、一人暮らしするんですかね?)
鴎友の教育
ちょっと古い記事も含めてになりますが、非常に良さそうな教育理念に思います。
・『新・女子校という選択 (日本経済新聞出版) / おおたとしまさ』
主に、上記三記事から抜粋すると、
・ミッション系の学校ではないが、キリスト教的自由主義の精神による全人教育を基盤にしているため聖書の時間がある
・英語が禁止された戦時中でも英語教育を継続する「英語の鷗友」。(父としてはその精神の方が好ましい)
英語に力を入れているにも関わらず、理系進学者が約半数。(裏を返せば英語ができる理系はアドバンテージ)
中学三年間で英文100万語を読む。授業はオールイングリッシュ。
・女子のための(女子の発達に対応した)理系教育が施されている
中一の理科は生物だけ。男子よりも抽象化が苦手な子が多いため、観察や実験など目に見える生物を主体にし、理科嫌いをなくす。
物理や化学も実験を繰り返すため、実験室は5室。
「分子とか、力学とか、目に見えないものは後回しです(笑)。」
中一の数学では折り紙を使い、手を動かしながら理解を深める。
リトミックダンスの授業あり。
校内に温室と畑。園芸の授業-命を育てることを学ぶ授業-
・三日に一度は席替え
まずは居場所づくり。だれでも自分の居場所を確立できる取り組み。すごい。
人間関係が広がったほうが安心だし、人間関係の能力も鍛えられる。
・高校一年生による中学二年生に勉強を教える会
これ、地味に凄く良い取り組みだと思います。発案した人は天才なんじゃないかと思うほどです。
案外、中二数学は躓き始める内容だったりします。
これを家庭教師のように先輩に教えてもらえるということは、二年後に自分自身が教える立場になることを意識して勉強に取り組まざるを得ません。
中高一貫校で中だるみしそうな学年に、しっかり身につけないと二年後に恥ずかしい思いをすることが分かっているので自分事として勉強するシステムになっています。
・目標は自分たちで考え、発言し、行動して成果を出すことで『自己肯定型』の女性を養成すること
卒業生が学校で講演することもあるようで、卒業生、身近な先輩を憧れ・ロールモデルにして努力するような仕掛けがうまく機能しているように感じました。
もしもここまで読んで共感できるところが多ければ、是非リンク元もご参照ください。
上記教育の結果としての進学実績
定員220名に対して国公立合格者が90人近く出ています。
実は、結構凄い結果です。
国立進学率だけで言ったら、浦和明の星、白百合には勝っていて、吉祥女子、お茶の水女子、頌栄女子学院あたりは同等以上、雙葉、洗足とも率的には同等で東大進学率で負けている感じでしょうか。
あれ、なんでこの偏差値なんですかね?
と思ったら、2/1と2/3入試で全然偏差値が違った。
とは言え、2/1入試で220人の定員のうち180人が決まるので、やはり進学実績は学校の教育力の賜物と思われます。
おそらく学校が東大至上主義的な教育をしたらもう少し国公立進学者が減って、東大率が上がると思いますが、そんなことをしない校風というのも受け取れるので非常に良いです。
ちなみに、女子校の国公立進学率は偏差値60を切り始めると途端に悪化します。おそらくここら辺から3教科の私立(早慶)を目標にし始める学校が増える気がします。もしも国公立を重視するなら、女子偏差値が60を切ったら共学を探した方が良いかもしれません。
過去問も見てみた
父は良いなと思う学校があると大体過去問も見ています。
中学受験をしていない凡人父から見て、パッと出来そうか否かが判断できると小6の子供でも手が出るかどうかの指標になるかと思っています。
鷗友の問題は、
『記述が多い!!』
国語と算数は顕著という感想です。
難しいかと言われると、十分得点を取ることが可能な問題だと思いますが、しっかりと思考することを求められる問題だと思います。
特に算数は解答欄に記述欄がしっかり設けられているので、学校側もしっかりと過程を大事にする学校なんだなという印象です。
解答を出すこと自体を目的とするよりも、解答に至る過程を見ている気がします。
父としては凄く好感が持てる出題形式です。
ここまで見て算数の解答時間見たら45分?短くね?と思いました。
定番問題を如何に思考放棄して解いて、試行錯誤が必要な問題に時間を回すかが大事かもしれません。
とすると、当たり前ですが結構ちゃんとしたレベルになった上で記述の対策しないと難しいかもしれませんね。
まとめ
学校の好みは人それぞれだと思いますが、上述した内容から、凡人父は非常に鷗友学園女子中学校に好感を持ちました。
こういう学校でしか得られない経験を得られる学校に子供達を通わせたいですね。
大学受験の勉強なんて参考書開けば自分でできるものですしね。