前回は打算にまみれた学校をおすすめしました。
親としての打算は抜きで、現役の企業研究者から見て本当に良いと思う学校です。
もしも人生をやり直せるなら、私はめちゃくちゃ勉強頑張って武蔵を受験したいです。
それだけ魅力に溢れた学校です。
(最近まで全然知らんかったけど。)
最近は通勤時間に武蔵と鉄緑会について調べていました。
なかなか言語化できずに、記事の構想から二週間ほど経ってしまいました。
二週間ほど前までの父
凡人父の「武蔵」に関しての知識
男子御三家で最弱(めちゃくちゃ失礼)
さらに言うと
なになに、鉄緑会の指定外れたの?
この学校大丈夫??
とか思ってしまいました。本当に申し訳ないです。
中学受験保護者一年目として多めに見てください。
その後、
理想郷はここにあったのか。
という気持ちに変わっていった父のお話です。
(補足)
武蔵とは、根津育英会武蔵学園が設置した旧制武蔵高等学校を前身とする私立中高一貫制男子校。自由で高度な学問を追究する校風で、政界・財界・官界・学界に多くの卒業生を送り出している。開成・麻布とともに東京私立男子中学の御三家と称される。(→wikipedia)
鉄緑会とは、主に中高一貫校の生徒を対象とした東京大学や京大、阪大などの難関国公立大学医学部医学科、慶應義塾大学医学部の受験指導を専門とする。
鉄は東京大学医学部の同窓会組織である鉄門倶楽部、緑は東京大学法学部の自治会である緑会を意味する。
東京校のみ新中学一年の入塾では直近の東京大学の合格実績を考慮した指定校制度を採用しており、指定校以外の生徒も入塾試験に合格すれば入塾が可能である。(→wikipedia)
武蔵の進学実績推移と鉄力会の寄与度
武蔵高等学校中学校は2014年に鉄力会の指定校から外されています。
その時の受験業界の驚きというものはどんなもんだったのかは想像するしかないのですが、上記のグラフの通り、その後の進学実績はあまり変わっていません。
東大・京大の進学率は15%を超えていますので、日本でもトップクラスの実績を維持しております。
(在籍数が少ないため進学者数で考えると不利に見えますが、、、。)
さて、これだけの進学実績の武蔵が鉄緑会の指定校から外れたのでしょうか?
そして、鉄力会から外れても進学実績が変わらないのは何故でしょうか。
武蔵が鉄力会の指定校から外れた理由を考える
結構気になったので、仮説立てながら調べてみました。
凡人父の仮説
①武蔵の教育の方が鉄緑会よりも優れている
②武蔵という学校の教育と鉄力会の勉強は相容れないものである
③そもそも通っている人が少なかった
④鉄緑会の教育効果が低い。またはターゲット層からずれている。
等々。
①教育という観点から見たら、武蔵の教育の方が圧勝だと思います。受験アスリート養成という意味では圧倒的に鉄緑会ですね。
②武蔵と鉄力会は絶対に合わないだろうなと思います。どちらが良い悪いではないと思います。目的がそもそも違うのです。武蔵の先生は正直「鉄力会の指定校から外してくれてありがとう」くらいに思っていると思います。点取りゲームではない教育を受けている武蔵生からすると鉄力会の勉強って面白くもなんともないでしょうね。
③そもそも通っている人が少ない。→ネット上には2014の武蔵生は38名?みたいな記載を見ました。ちなみに2023年の開成は1102名です。
つまり、鉄力会からしても良いお客さんではないのでしょうね。
④鉄力会の教育効果が低いというのは東大理3への進学実績を考えてもないのですが、武蔵生への教育効果という意味ではあり得るかもしれませんね。鉄力会からすると自調自考系学校は合わないのではないかと思います。
個人的には武蔵の今後の進学実績は上がると思いますが、上がったとしても鉄力会の指定校に戻ると思いません。
一度外した手前もあるし、そもそも指定校にしても在籍者数は増えないでしょうからね。
武蔵について
今回、インターネット上の情報だけでは満足できないほど武蔵という学校を強く知りたいと思ったため、おおたとしまささんの書籍(名門校「武蔵」で教える東大合格より大事なこと)を購入しました。
読み始めたら止まらず一日で読了。本当に買って良かった。
父は武蔵で学べている生徒さんがうらやましくてしょうがないです。
凡人父の簡単な感想
・武蔵の環境は最高(この環境での学びは東大に入学するよりも大事かも)
・基本的に父はシンパシーしか感じなかった
・大学4年で初めて研究を始めた頃のワクワク感を思い出した
凡人父は本当に武蔵という学校のファンになりました。
子供が受けたいというのであれば全力で応援します。
武蔵高等学校中学校が合わないと思われる人
・子供も親も最短距離で東大合格を目指したい方
・寄り道とも思える受験に関係ない授業を楽しめる余裕のない方
私のイメージですが、
武蔵は研究者の養成(もっと広い意味で学問を修めるためのからだづくり)、鉄緑会は受験アスリート養成。
進学校ではなく「深学校」である。深く深く学んでいき遅々として進まない授業だが、気づいたら学問における重要な思考回路が大きく根付いているような、そんな様子が読み取れました。
授業でもワクワク感が大事にしているということで、書籍中の座談会の様子から生徒の武蔵愛が溢れていて非常に微笑ましく思います。
こんな素晴らしい学校で自分の子供が学んでくれるのであれば、父は学費だって喜んで払いますね。
最近は情報が溢れているので、私のようにちょっと調べて、進学実績ばかり見る人間が増えてきていることも不幸かも知れません。
そして、入試の偏差値と進学実績を秤に掛けるなんて愚の骨頂です。正直バカのすることでしょう。
凡人父は深く反省しましたが、進学実績を分析する作業は当面続ける予定です。なるべく表面だけ見ないよう努力します。
また本書を読んで、武蔵校生の最大の不幸は、人生で一番充実した贅沢な時間を多感な中高生の時期に過ごしてしまうことになるかも知れません。
下手すると武蔵の先生と比べて、大学の教授がものすごく幼稚で馬鹿に見えるかもしれませんね。
また社会に出ても、まともな上司に当たるかもわかりませんしね。
本書については再読すると思いますので、その時に改めて熱く書きたいと思います。
わたしは、武蔵生になりたい。
息子氏受験してくれないかなー。。。